今年は暖かい秋だなぁ~なんて思っていたら、急に気温が下がりましたね!数日前まで元気だったうちのカンナやダリアも霜にやられてしょんぼり。暖かい地域ではコンポストやバークチップのマルチで覆って冬越しできるそうですが、寒い地域ではそろそろ堀上げの季節です。暖かい地域でも数年前のようにすごく寒い冬が来ると全滅も考えられるので、うちでは念のため堀上げて霜に当たらない場所で保管します。先月末に行ったWakehurst Placeでもお屋敷周りにたくさんダリアやカンナなど晩秋を彩るお花が咲き誇ってましたが、大丈夫かなぁ~。
ダリアを描いていたかわいい絵描きさん、褒められて誇らしげにお礼を言う姿がまたかわいい
夏の花が疲れた姿になってくる晩夏から秋にかけてたくさん花を咲かせるダリア。一重からオーキッド咲き、アネモネ咲き、カクタス咲きなど花の形の違いだけでたくさん種類があって色も豊富なので選ぶのが大変。しばらくオールドファッションな花として人気がやや下火になっていたそうですが、完全復活した感じです。どこのガーデンに行ってもダリアはほぼ間違いなく咲いてます。ダリアがあると一気に華やかな雰囲気になりますね。
次から次へと開花するダリア、葉の色もさまざまでそこもまた魅力
白いバラの手前には同じく白い花、ベル状の花を咲かせるペンステモン。こちらも秋の初めまで咲く花で人気です。種類によって耐寒性の強いものから霜で枯れてしまうものまであるので、購入時に注意が必要ですね。うちのペンステモンも冬に防寒をせずに消えてしまったものがあります。ペンステモンの後ろには白いデルフィニウムが返り咲きしてました。夏の初めから咲く花ですが早めに切り戻してケアをしっかりすると二番花が咲くそうです。
こちらはちょっとラベンダーがかった色合いのペンステモン。いろんな色のペンステモンが満開でした。
Penstemon ‘Catherine de la Mare’
有名なイングリッシュローズ、ガートルード・ジェイキルも開花中。20世紀を代表する女性園芸家での名がつけられたデビッドオースチンのバラです。元々アーティストだった彼女は絵画で得た感覚を生かし色彩を重視したガーデンをデザインしました。イングリッシュガーデンに多大な影響を与え、それは今日にまで続きます。今では彼女が手がけた庭の多くが新しいデザインに変えられていますが、残されたオリジナルデザインの資料を参考に復元された庭もあるそうです。
お屋敷の横にあるレンガの壁に囲まれた小さなウォールドガーデン。夏は花でいっぱいになって素晴らしい眺めだそう。10月末でもまだ開花中の花があって楽しめました。花が終わった後は葉の色やテクスチャーがいかに大事かわかります。そういったこともすべて計算してデザインされたお庭なんでしょうね。
ゲラニウム(フウロソウ)が咲いてました。初夏から晩秋にかけて長い間咲き続ける優秀なお花。株が乱れてきたら切り戻しのタイミングです。そのままにしておくと見た目も悪いし花数も減ってしまいます。生育旺盛なので切り戻してもまたすぐに次々と花をつけ、手間もいらず、かわいらしい姿から庭に欠かせない存在です。晩秋には葉が紅葉してきれいです。
Geranium sanguineum var. striatum
Wakehurst Placeはヒペリカムのナショナルコレクションを保有しているため、あちこちにいろんな種類のヒペリカムがありました。ほとんどが既に開花時期を過ぎ実をつけていましたがこの1種類だけはまだ咲いていました。花もかわいいですが、実がまたかわいいのでフラワーアレンジメントによく使われます。ちなみにオイルやお茶に利用されるセントジョーンズワートはヒペリカムの1種です。
かわいいベルシェイプの花が咲くアブチロン。中でも人気のバイカラーの花が咲くタイプは庭にエキゾチックなムードを加えてくれます。耐寒性は弱いので霜が降りる前にグリーンハウスなどに取り込む必要があります。
山茶花も咲いていました。秋の終わりから冬にかけて開花します。椿(Camellia japonica)と山茶花は見分けがつけにくいですね。椿の花びらが完全には開かずカップ状に咲くのに対して、山茶花は花びらが完全に開くところが見分けるポイントだそうです。こちらにはウィンターガーデンがあるので冬に楽しめる椿やコーナスなどがたくさん植えられています。
この時期になるとガーデンで見かけるこの色鮮やかな植物。夏場は緑のスパイキーな葉だけであまり目立たないのですが、花が咲く頃になると花の咲く中央内側の葉が真っ赤になり青い花が咲きます。チリに自生する植物ですが、ある程度耐寒性があるのでイギリスでも暖かい地域であれば屋外で冬を越せるそう。ただし冬の雨には弱いので雨があたる場所に植えた場合はガラスの板でカバーするなどのプロテクションが必要です。冬越しに失敗するのは寒さではなく冬の雨と水はけの悪さが原因なことが多いそう。
秋から冬にかけてはかわいい実のなる木が庭で大活躍。鳥や動物にとっては大事な食料源としての役割も果たします。寒い時期はいつも以上にエネルギーを消費するので庭に小鳥が好きな実のなる木を植えてあげるといいですね。
カフェではおいしいケーキやアイスを楽しめ、お屋敷隣のレストランにはベーカリーもあって焼きたてのパンがいただけます。散策の合間の食事やお茶休憩に便利。
絶品のキャロットケーキ。倒してしまってクリームがとれてますが・・・
ショップにはかわいい雑貨やギフト類、本やお花も販売していてクリスマスプレゼントにぴったりなものもたくさん!私もかわいい缶に入ったビスケットを買ってしまいました。こちらはキューガーデンズの分園なのでキューのガーデングッズやトイレタリーも取り扱ってます。ついつい財布の紐が緩んでしまいます^^;
ウッドランドだけではなくお花を楽しめるガーデンもあるWakehurst Place。四季を通じて楽しめるガーデンです。お花を楽しむベストシーズンは春から秋の初め頃だと思いますが、紅葉やきれいな樹皮を楽しむには冬も良さそうです。天気の良い日に太陽の光を浴びながらの森林浴もいいですね!唯一の問題はとても大きいので全部じっくり見てまわるには丸一日かかりそう!ってことでしょうか。歩きやすい靴でお出かけください♪
ガーデン名 | Wakehurst Place |
最寄り駅 | Haywards Heath |
住所 | Ardingly, West Sussex, RH17 6TN |
営業時間 | 3月~10月 10.00 – 18.00 11月~2月 10.00 – 16.30 |
URL | http://www.kew.org/visit-wakehurst |
注意点 | NT会員の方は入園料無料ですが、駐車場を利用する場合は駐車場代がかかりますのでご注意ください。詳細はこちら |
★情報は2014年11月時点のものです。事前に必ず公式サイトで詳細を確認してからお出かけ下さい。